翌日から発表公演が行われました。公演は4つの部屋で各セッションごとに分かれて行われました。僕たちは全員同じ部屋での発表でした。ここは発表を行った会場です。部屋に入ると幾度となく緊張に襲われました。
ASPACC'05 
今回、7/17から7/20日にオーストラリアのアデレード大学で開催されたASPACC(5th Asia-Pacific Conference on Combustion)に博士前期課程2年の僕(中本)と博士後期課程2年の大八木さん、三上先生が参加し研究発表を行ってきました。その内容を間単にですがまとめます。
成田空港にて。今回僕は初めての国際会議への参加でしたので、この時点では緊張感と同時にとてもわくわくしていました。
僕と大八木さん、三上先生はアデレード大学寮のLINCOLN COLLEGEに宿泊しました。
アデレード大学に行くまでに通る公園。とても芝生や緑が多く、たくさんの人が和んでいました。
山口大学にもこんな自然があったら良いのですが一日中ボーっとしてしまいそうです。
学会が開催されたアデレード大学
アデレード大学の門
学会の受付です。三上先生の隣にいらっしゃるのは大阪府立大学の中谷先生です。学会中大変お世話になりました。
学会初日のウェルカムレセプションの様子です。学会特別仕様のカバンを参加者全員もらいました。
午前のセッションに三上先生と中谷先生の発表がありました。質疑応答の際に質問を聞き取ろうとしましたが、僕は全くついていけませんでした。自分の発表の時を考えるとかなり不安になりました。
午後のセッションに大八木さんと僕が発表を行いました。時間は発表18分、質疑応答5分でした。僕の発表の順番は大八木さんの次でした。発表する少し前はもう緊張の連続でしたが、発表中は緊張よりもとにかく前を見て話そうと思って発表しました。肝心の英語はほとんど聞き取ってもらえなかったのではないかと思います。
発表が終わり質疑応答の時間がやってきました。どんな質問が来るのかと緊張しながら待っていると、前の席に座っていた方が質問されました。質問内容は事前に想定していたものだったので、頭の中で内容をまとめて答えようとすると、なかなか文章になってくれません。もうこうなったら図を見てもらって理解してもらおうと必死に発表資料を用いて説明すると、なんとか理解してもらえました。
次に中谷先生が質問をしてくださり、質問内容はこれも事前に想定していた内容だったので、答えることができました。
さて、これで終わったと思っていたら、座長が質問をしてこられました。この質問内容は事前に想定していない質問で、まず何を聞いてこられたのか分からず、もう一度おっしゃってくださいと聞きなおしました。二回目でだいたいどのような内容か分かりましたが、どう答えていいか分からず迷っていると、座長自らが上手に誘導してくださったので、どうにか答えることができました。
質疑応答は本当にどんな質問が来るかわからないので、事前に質問を想定しておいて答える練習をしておくべきだと実感しました。もし想定外の質問が来ても慌てず、聞き取れなかったらもう一度言ってもらうようにし、一人で考えこまないことが大事だと思います。質疑応答も一種のコミュニケーションだと思うので、臆せず乗り切りましょう。あと、座長を味方につけて手助けしてもらうのも一つの手だと思います。
大八木さんと僕のセッションで座長を務めていただいたTa-Hui Lin先生(写真左から2番目)です。質疑応答の際に助けていただきありがとうございました。
この日の夕食では、クロコダイルやカンガルー等のオーストラリア料理を食べました。どちらも臭みがなくとても美味しかったです。
公演3日目にバンケットが国際ワインセンターで開かれました。すごい数のワインが置かれていました。
赤ワインも白ワインも飲み放題。けれどボーイのお姉さんに歳は大丈夫かと聞かれてしまいました・・。
バンケットの風景。
写真左から三上先生、新岡先生(秋田県立大学)、中谷先生、大八木さん、僕、台湾のドクターの方です。
カンガルー。仲間を食べてごめんなさい。
コアラと記念撮影
アデレード大学の校舎。とても趣のある建物でした。
大学の近くに教会がありました。夜になるとライトアップされてきれいでした。
アデレードの商店街。夕方6時になるとお店はほとんど閉まりました。
アデレードの街並。
クロコダイル料理
カンガルー料理
弘前大学のドクターの福田さんです。この学会に一人で来られており、僕なら目的地まで辿り着けていないと思います。本当に脱帽です。
ASPACCに参加して、発表では緊張しましたが各国の研究者と交流を持つことができとても有意義な時間を過ごすことができました。学会へのPaperの提出や英語での発表と、苦労や緊張などつらいこともありましたが、本当に参加することに意味があるなと思いました。博士前期課程2年でこのような国際学会に参加させていただけたのは本当に嬉しく、三上先生、小嶋先生本当にありがとうございました。また今回アデレードまで大八木さんとの二人旅でしたが、本当に大八木さんがいなければ目的地に辿り着けてなかったと思います、ありがとうございました。
これから発表される皆さんは是非がんばってチャレンジしてください。またこれを見て海外で、英語で発表してみたいと思ってくれる方がいれば幸いです。

最後にオーストラリアで夕食に立ち寄ったレストランのイカしたおっちゃん、キュートなおねーちゃん、日本から留学されていたおねーちゃん、片言の英語でも愛想良く接してくれてありがとー。
東北大学のドクターの中村さん(写真右)とイギリス在住のMalalasekera先生(写真左)です。
バンケットで記念撮影。
オーストラリアでもポストは赤かった。
海岸です。季節は冬だったので泳いでる人はいませんでした。
ASPACCで発表するにあたってまずやらないといけないのがどのような内容を発表するのかを簡単にまとめたAbstract(概要)の提出です。このAbstractは学会が開催される約半年前に提出しなければならなく、どのような内容で発表するかを早い時期に考えておく必要があります。

次に行うのが研究した結果をまとめてPaperを書かなければなりません。ASPACCでは2段で4枚にまとめます。今回初めて英語で書きましたが、文法等で苦労しました。これは慣れもあると思うので、International Journalを読んで文法や書き方の参考にすると良いと思います。自分の研究分野の理解も深まりますし、一石二鳥ですね。

さて、Paperを学会に提出すると、このPaperに査読が入り内容に対してのコメントが帰ってきます。これを基にもう一度Paperを書き直し再提出します。

これでPaperのほうは終了し、次は発表資料を作成します。Power Pointを作成するわけですが、とにかく見る人に理解してもらえるようにわかり易く作ることが大事だと思います。たとえ英語が聞き取れなくてもPower Pointを見て理解してもらえればそれに越したことはないので、発表の構成や図の大きさ等に気をつけて作成することが重要だと思います。僕もこれに気をつけて作っているつもりですが、まだまだ修行不足です。これからも精進していきたいと思います。

さてさて、やはり国際学会ですから英語で発表するわけで、英語で発表できるようにならないといけません。これはもう練習あるのみだと思います。特に英単語の発音とアクセントに注意して練習したほうがよいと思います。日本語の中にはカタカナ英語がたくさんあり、これが厄介でその通りに発音してしまうと全く相手に伝わらないことが多々あります。練習方法は去年ILASS-Asiaで発表された吉岡さんがレポートに書かれている方法が良いと思いますので、そちらを参考にしてください。僕もまだまだ精進します。

さてさてさて、長々と書いてしまいましたがこれが学会参加までの大まかな流れです。では実際にASPACCに参加した日々を写真と共に報告します。
ASPACCで発表するまでの流れ